種徳会NEWS 鯨井会計メールマガジン 2022年8月号

盛暑の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、心から感謝いたしております。

8月号を担当させていただきます税理士法人YGP鯨井会計　佐藤貴一と申します。

お盆も過ぎ、今年も残すところあと4か月あまりとなり、時の経過を大変速く感じます。
さて事業者の皆さまにおかれましては、約1年後の令和5年10月から消費税インボイス制度が開始されることになっておりますが、ご準備の方は如何でしょうか？
すでに適格請求書発行事業者登録を済ませたという方もいらっしゃるでしょうし、まだ何もしていないという方もおられると思います。インボイス制度がどういう制度なのか？をお伝えする前に、消費税の計算方法を簡単に申し上げます。

消費税の計算方法は、売上と一緒に預かる消費税（仮受消費税と言います）から、仕入や経費の支払時に一緒に支払う消費税（仮払消費税と言います）を控除した残額を国に納付することとなります。例えば8,000円で仕入した時計を10,000円で販売したという事例であれば、売上に係る仮受消費税1,000円から仕入に係る仮払消費税800円を控除した200円を国に納付する事になります。事業者全員がこのように消費税を納めてくれれば良いのですが、日本では消費税を預かっていても国に納めなくてもいい【消費税の事業者免税制度】（消費税を納めなくてもいい事業者を免税事業者といいます）という制度があるため、預かっている消費税が免税事業者の懐に残ってしまうという問題が存在しています。今まで日本ではインボイス制度を採用してきていませんので、この免税事業者からの商品仕入やサービスの提供を受けた際に支払う仮払消費税は、消費税の計算をする際に控除の対象となっていました。インボイス制度開始後は、消費税を納税する課税事業者だけが発行できる請求書や領収書をインボイスといい、インボイスに記載された消費税であれば、支払った消費税が控除の対象となります。

一方免税事業者はインボイスを発行できませんので、免税事業者から購入した商品やサービスに対して支払った仮払消費税は控除の対象になりませんという制度です。過去の消費税率の改正、例えば8％から10％への改正とは、異なった改正であり、混乱することもあると思います。
何かご不明な点がございましたら、弊社職員にお声かけくださるようお願い申し上げます。
まだまだ暑い日が続きそうです。どうかくれぐれもご自愛ください。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。